このごろ気になるジャガリーいろいろ -Vellam & Karupatti-

Traditional Indian non-centrifugal sugars ; Jaggery (Vellam), Karupatti

この頃気になりはじめたのがインドの甘み、ジャガリー(Jaggery)。サトウキビの絞り汁や椰子(パルミラ椰子、孔雀椰子、ココヤシ、ナツメヤシ他)の樹液から作るインドの伝統的な含蜜糖(樹液や汁を釜炊きして煮詰め、消石灰で中和させて不純物を取り除いただけで糖蜜を分離させずに固めた無精製糖)です。作り方を編み出したインドの人はすごい!と思います。運びやすいし、温暖なインド(チェンナイに至っては年中暑い!) で常温保存しても溶けにくいんです。お菓子作りにはもちろん、料理にも大活躍。コクのある甘味は結構和食とも相性がいい気もしています。あと、そのまま食べても美味しいんですよ。

 

精製された砂糖は、消化の際にジャガリーより多くの熱を必要とし、またカルシウムとポタシウムを体内から奪ってしまうとか。ジャガリーには鉄分をはじめ、ミネラル分が豊富で、アーユルヴェーダのテキストには血を浄化するとも記されています。

 

さて、一口にジャガリーといっても、サトウキビと椰子では全く味も見た目も異なります。上の写真の真ん中がカルッパッティ(Karupatti,Karupatti Vellam)とタミル語で呼ばれる椰子糖、色は濃い茶色(黒に限りなく近いものも)で、南インドの蒸しパン、イドゥリのような形が一般的です。甘みだけでなく独特の風味と香ばしさがあり、風邪をひいた時や喉の痛みによく効くとされています。

 

上と下はサトウキビを原料にしたもので、タミル語名はヴェラム(Vellam)。形は四角かったり丸かったり、大きさもさまざまです。下はPaggu Vellamと呼ばれ、お菓子づくりに大切なPaggu(シロップ)を作る際には欠かせません。以前紹介したスイートポンガルにもPaggu Vellamが好んで使われます。割るとほろほろと柔らかく崩れ、香りも味も濃厚です。上は漂白されたジャガリーでクセが少なく、また料理の色を損なわないので使い勝手がいいのですが、やはり漂白されていないジャガリーの方が安心ですね。

 

主にヴェラムは料理に使われ、カルッパッティは薬にしたり、その香ばしさと色の濃さからか、コーヒーに混ぜて飲んだりと料理以外の用途が多いです。ただ、タミル・ナードゥ州南部のカルパッティ作りが盛んな地域ではお菓子づくりなどにも使われています。一般的に椰子糖の方が身体にいいといわれていますが、煮込む料理(長時間の加熱)には適していないという話も聞きました。

ジャガリーは塊ですので、使う際にはハンマーや石などで割ったり、ナイフで削ったりする必要があり、慣れてないと少々使いにくく面倒かもしれません。そういうわけで、使いやすいザラメ状(下)や粉状(上)のものも市販されています。下はAurovilleショップ、上はfabIndiaで販売されているオーガニックの椰子糖(タミルナードゥ州産のパルミラ椰子糖)です。ザラメ状のものは南インド式コーヒーやティーに、粉状のものは料理に使っています。

 

ジャガリーのインド国内消費量は年々減っていて、精製された白砂糖の消費量はジャガリーをはるかに上回っています。でも、昔ながらの方法で作られ、身体への負担も少なく、ヘルシーで美味しいヴェラムやカルパッティをできるだけ摂りたいものです。椰子糖の風味とクセはクレーム・ブリュレにしたら面白いんじゃないかな、なんてあれこれ考えながら楽しんでいます。

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